実際にやったことのある人ならおわかりでしょうが、遺品整理は自分でやるとなかなか大変なものです。特に生前に整理をしておらず、家族が亡くなられてから暇を見つけてやっていても、あまりはかどらないという経験のある人もいるでしょう。
そのような時は、やはり専門業者に頼むのが一番です。遺品整理の回収や不用品の引き取りを格安料金ですべて一任できるというのは、かなりのメリットであると言うことができます。また通常の不用品引き取り業者とは異なり、貴重品とか故人が大事にしていた物などは、きちんと選り分けてくれます。さらに書物とか骨董品などは、査定や買付けなどを行ってくれる業者に頼むと便利で、残しておきたかった物がなくなるという心配もありません。
もちろん家電とか箪笥などの、大型の家財道具も慎重かつ丁寧に運んでくれます。さらに人によっては、両親が住んでいた実家から離れた所に住んでいて、なかなか作業に立ち会えないということもあります。そのような時は、立ち会い不要で作業をしてくれる業者もいますので、依頼してみるといいでしょう。
自分で作業しなくていい、搬送が丁寧、思い出の品などは残してくれるのに加えて、立ち会わなくても作業を済ませてくれるわけですから、多少お金がかかっても業者に頼んだ方が、精神的にも肉体的にもとても楽です。ただし、これは何にでも言えることですが、業者選びには気をつけておきたいこともあります。どのような点に気をつけるべきなのでしょうか。
実は遺品整理の業者の中には、無許可の業者もいます。そういう会社に頼むと高額請求をされたり、あるいは不法投棄をされたりということもあります。不法投棄をすることで有害物質が流れ出したり、場合によっては電池などが自然発火したりしかねないので、こういう業者には頼んではいけません。
どのような業者か見極めるかには、まず対応や説明が丁寧かどうか、費用がどのくらいかかり、かつ内訳がきちんと見積書に記載されているかなどが目安になります。それから資格を持った遺品整理士がいるかどうかも確かめておきましょう。
それから場合によっては相続放棄の問題も出て来ますし、いわゆる形見分けの問題なども事前に決めておくようにしましょう。故人、つまり被相続人に借金があった場合は、当然その分も相続することになります。それを拒否したい場合には相続放棄ができますが、一旦整理の段階に入ると放棄できなくなるので注意してください。
また相続人すべてに了承を得ておくのも大事です。これらのことをすべて済ませてから遺品整理を行い、また骨董品などの買付けをやってもらうようにしましょう。
それから家電などでまだ使えそうな場合は、中古品販売店に引き取ってもらうこともできます。ただしリサイクル料金と収集運搬料金が必要になります。もし不用品回収業者を利用したい場合は、あらかじめ残すべきものを選り分けておくようにしましょう。しかし様々な点から考えて行けば、やはり専門の業者に任せるのがお勧めといえます。